プログラマー回顧録(19)

~ エンデベッドシステム開発経験を回顧する ~

詳細設計レビューまで時を戻せるならどうする?

詳細設計で提案された2案。

1つは修羅場へと続く道。そして、もう1つは平穏な日常が続く道。

振り返ると大きな分岐点であったわけである。

では、この2案。

レビュー当時、どうすれば正しい選択肢へと導けたのだろうか?

少なくとも選択肢としてピックアップできていたのだ。

修羅場を回避できた可能性はあったはずだ。

そうなると、選択の拠り所となった妥当性の判断に対して指摘できたのか、

がポイントになるだろう。

データの参照先がいるか、どうか。

選択肢の判断材料となるその問いに対し、設計担当者は「いない」と述べた。

だがしかし、結果としてデータの参照先が「いた」わけだ。

その参照先が誤作動を起こし、機能停止となったのだから。

つまり、担当者は参照先の検索の仕方に誤りがあり、参照先を見落とした。

参照先が「いない」と判断した経緯を明確にする必要があった、ということだ。

そのためにはまずどう検索したかを明確にするため、検索ワードを明記する。

「検索ワード「XXX(変数名)」で検索した結果、参照先はいませんでした。」

この発言を引き出し、それに対し、誤りに気付けるかどうかだったのだ。

今回の誤りは、C言語としてありがちな「キャストによるメモリの参照」。

これが検索できておらず、参照先を見落としたのだった。

検索ワードとして「○○○(アドレス名)」の検索までしていれば正しい選択肢へとたどり着いたのではなかろうか、

そういう結論に至った次第である。

続いて流出原因の見直しとなる。



これは個人的体験談を元にした回顧録です。企業名、人名などは架空の名称です。
毎週日曜日更新。
随時、加筆、修正を行います。

投稿日2022.06.19更新日0000.00.00

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