~ エンデベッドシステム開発経験を回顧する ~
事象、対策、リカバリー全てにおいて想定を超える
通常、問題が発生したときにはどう対処するだろうか?
問題に遭遇したユーザーに対するお詫びの対応がある。
それとは並行してこれ以上ユーザーが機能を使わないよう問題の機能を停止するわけだ。
機能を停止するパターンとしては大きく2つあるだろう。
それは、システム自体を停止するパターン。
それと、システムの問題機能のみを制限し、縮退状態で稼働を続けるパターンである。
現在稼働しているこのシステムも一定のシェアを誇っており、できれば稼働を停めたくはないはずだ。
だがしかし、この事象は縮退では回避できないのである。
そうなると稼働を続けるために残された対策としては1つ。
プログラムを旧バージョンに戻すしかない。
だがこのとき、1度切り替えに成功したプログラムを旧バージョンに戻す仕組みがなかったのである。
(このときの教訓をもとに翌年以降、旧バージョンに戻す仕組みを事前に用意することになった)
ユーザーの投入物を返却できない事象、縮退で回避できないメイン機能の問題、存在しないシステムの復帰手段。
八方ふさがりとはこのことであり、また絶望の淵に立つとはこのことであった。
これは個人的体験談を元にした回顧録です。企業名、人名などは架空の名称です。
毎週日曜日更新。
随時、加筆、修正を行います。
投稿日 | 2022.03.06 | 更新日 | 0000.00.00 |