プログラマー回顧録(11)

~ エンデベッドシステム開発経験を回顧する ~

日は明け、そして、動き出す。

ようやく1次戦線から解放され、事務所に着いたころには日付が変わっていた。

事務所はもぬけの殻だった。

もう1日、2日ではどうにもならない問題が起こったのである。

スケジュールを組み、ある程度のスパンで動かざるおえないのだ。

24時間フル稼働になることはない。

それにしても、ここまでの手戻りが発生する事態は初めてであった。

現地で問題が発生したときのインパクトは身に染みて理解していた。

それが、今回、リリース初日に、しかも、縮退で回避できない致命的な問題が起きたのだ。

・・・

これ以上考えるのはよそう。

家に帰り、すぐにベッドに倒れ込んだ。

久しぶりの睡眠である。一瞬で眠りについた。

翌朝、出社する。

すでに大工程が引かれていた。

2ヶ月。それが今回の問題をリカバリーするのに与えられて時間であった。

チーム編成は3チーム、8人。

事象報告チーム、類似調査チーム、再リリースチームである。

俺は報告書作成のため、事象報告チームの作業となった。

これは個人的体験談を元にした回顧録です。企業名、人名などは架空の名称です。
毎週日曜日更新。
随時、加筆、修正を行います。

投稿日2022.04.03更新日0000.00.00